この記事の元の最終投稿日は2008-01-14です。

個々の説明のページには書ききれなかった補足的事項(と言うよりは作者の言い訳)をまとめてみました。

モデル化の対象?

 ホームページのはじめにでも書きましたように、元々、動機がいささか不純で、旧形国電のモデルをどうしても作りたかったというよりは、自分の腕前でモデル化できそうなものの中から電車を選んだと言うのが正直なところです。
 でも、始めてみると、結構「あれも作ってみたい。これも面白そうだ」と胸算用だけは膨れていきます。あちこちやたらに手を出すと収拾が付かなくなるなるので、当面は旧形国電(旧性能電車と別の観点から呼ばれる事もあります。つまり、吊り掛け駆動式の湘南型80系までを指しています。片や101系以降のカルダン駆動式の電車は新性能電車と呼ばれています)または同時代私鉄電車の範囲に限ることにしました。それでは実際はどの辺からと考えると、正式な定義は難しいですが一応、鋼製車体となったモハ30系以降と考えるのが一般的ではないでしょうか。
 ペーパークラフト化を考えるとモハ30系のダブルルーフはちょっと面倒そうで敬遠したくなります。また、モハ31系も今一つインパクトに欠けます。と言うことで、今のところ私の頭の中の製作予定リストではモハ30系もモハ31系も優先順位は低くなっています。
 全般的には、オリジナルのスタイルも良いですが、幹線から支線に移ってからの姿も別の魅力を持っていますので、逐次モデル化していきたいと思っています。

モハ40

 編成物を作ると豪語したものの、どの程度続けられるか分からなかったので、最初は「試作」の試作との意味で1両でも格好が付く両運転台タイプ、しかもちょっと有名なということで簡単にモハ40を思いついたわけです。
 手元に実車寸法の正確な資料を集めていなかったので、イラストから採寸し、個々の基本寸法を決めていきました。したがってスケールモデルにはほど遠い出来となってしまいました。屋根及び正面のカーブは、三面図を書いて寸法を測りながら試行錯誤で何度か作り直した結果です。形もさることながら、誰にでも組み立てられるかが問題でしたが、最初の作品としては自分ながら及第点を付けられる所までは出来たと思っています。

モハ43系:ノーシル・ノーヘッダー

 先のモハ40で何とか標準的部品割付等の目処が付いたので、いよいよ編成物に挑戦することとしました。かと言っていきなり10両とかの大編成はしんどいですし、2両では見栄えがしないと思い、間を取って4両編成としました。
 題材として選んだモハ43系(ノーシル・ノーヘッダー)は幸い固定編成なので、どの型式を作ろうかとあれこれ悩む必要がありません。それにノーシル、ノーへッダー、大きな窓とモデル化には楽な条件が揃っています。実は、かって数十年前、HOゲージでこの4両編成を製作しようとして、途中で挫折した苦い経験がありますので、今度はそのリベンジの意味も含めての挑戦となりました。
 車体長は縮尺寸法で切り良く 130mm としていまいましたが、実際の寸法にすると 19500mm となり、これはモハ63系以降の標準寸法で、それまでは 19350mm が標準寸法なので縮尺後は 129mm となるのが本当は正しいです。また、車幅は、良く調べないで 20mm としてしまったため完全にオーバースケールとなっています。そのため、正面から見るとちょっとずんぐりした感じになってしまっているのが否めません。砲弾型のヘッドライトも作り込む自信がなかったので、イラスト(上面図)のみで済ませました。
 そんな訳で手抜きの結果、本来スマートに見えるはずのノーシル、ノーヘッダーがかえって災いし、何だかのっぺりしたアクセントの無いモデルとなってしまいました。(折を見て修正する必要があると感じています)
 取りあえず編成物の習作と言う位置付けにさせて下さい。

飯田線の旧形国電

 旧形国電のオリジナルの姿は、勿論実物は存在しませんし(一部博物館にあるかもしれませんが)イラストや図面では見ることがあっても、写真すら希にしかお目にかかりません。それも勿論白黒写真です。したがって、ある部分からは、一部想像でモデル化するしかありません。そこで、より忠実なモデル化のため、かっての名車が走っていた比較的近年の支線に注目してみることにしました。
 特に飯田線時代の旧形国電は鉄道ファンの中では定番とも言えるアイテムでカラー写真等の資料も比較的目に触れやすくなっていますのでモデル化以前の調査は結構順調にできました。反面、その道の先達である諸兄諸氏からは厳しい目で見られるだろうとのことで、少しは真面目にリベット等の表現も試みてみました。それと、ちょっと太り気味の車幅を狭めています。正確に言うと、この時代の標準車幅は、 2805mm なので縮尺寸法は 18.7mm となりますが、中心線からの対象な図形描画が面倒になるので、切り上げて 19mm を今後の標準寸法とすることにしました。それでも大分雰囲気は良くなったと思っております。
 今回取り上げた2両は飯田線に於いては比較的標準的な型式と思いますが、同じ型式でも素性の違い、改造年度により外観が異なっているので、なかなか奥深いものがあります。今後拡充を試みたい候補の筆頭とも言えます。

湘南型 モハ80系300番代

 旧形国電と言えば「濃い茶色に塗装された車体」が定番ですが、飯田線時代の車両を作ってみて、厳ついデザインとモダンなスカ線カラーの組み合わせが妙にマッチしているように感ぜられました。そこで、同じく2色の塗り分けと言えば忘れられない本家本元の湘南型をデビューさせることにしました。
 正直、このサイズであまりにも有名な特徴のある流線型の正面形状とおでこのヘッドライトをうまくモデル化できるか自信が無かったのですが、気合いで作ってしまいました。部品の整合等一部悪いところもありますが、皆さんも気合いで作って下さい。
 モハ80系は製造年代によって色々な形態がありますが、ちょっと古いところが続きましたので最も新しい300番代を選んでみました。
 組立説明書も文章だけでは分かりづらいと思い、写真をなるべく多く使うようにしています。

横須賀線 モハ32系

 前回、旧型国電の最終型式まで一気に時代を下ってしまったので、今度は逆に思い切り遡ってかの有名な横須賀線の王者モハ32系を選んででみました。
 散逸していた昔集めた資料類を再度手元に置くようにしたのでそれらのデータを参照し、20m 級の車両長は 19200mm から 128mm に、 17m 級のモハ32は 16200mm から 108mm としています。
 この圧倒的に窓が並んだデザインは、とてもじゃないけどHOゲージの模型作りの手法では作りたくとも編成物としようとしたら二の足を踏んでしまいます。その点ペーパークラフトなら窓部品を作ってしまえば、後はコピペの繰り返し、と言うことで、派生型を含め、調子に乗って8種類も作ってしまいました。
 屋根正面のRの処理は、妻板上部の直線部分を強調するため従来の方式とちょっと違えてみましたが、屋根のつなぎ目部分の段差が目立つようです。その代わり組立は楽になっていると思いますが、いかがでしょうか。

京浜急行電鉄 デハ230

 ぶどう色の車両が大量に続きましたので、いくら旧形国電ファンと言えども食傷気味では と言うことで、気分をちょっと変えて明るい塗装の私鉄電車から題材を選んでで見ました。
 実車については改めて説明を加える必要がないくらい有名ですが、上記目的から考証は無視して赤と黄色に塗り分けてみました。
 また、このモデルでは新しい試みとして、繊維方向の異なる紙を想定して横置きレイアウトとしてみました。(私としては結局トチマン製の紙の方が、何となく作りやすいような気がしますが)

モハ33、モハ34

 モハ32、デハ230と短い車両が続きましたが、特にモハ32の重厚なプロポーションが気に入ってしまい、もう1つ17m級の電車を作りたくなりました。
 木造車の鋼体化によって生まれた型式は何種類かありますが、純正の鋼製17m車というとモハ33、モハ34が最後になります。そこで迷わずモハ34を選択、モハ33は実車が2両しか製造されなかったためどちらかと言うと影の薄い存在ですが、モハ34を片運転台とするだけなので、モハ34をベースにすれば容易にモデル化ができますので一所に作ってみました。
 それより、今回のモデルとしての新機軸は、台車部分の幅を 12mm から 14mm に広げたことです。もともと奥行きのあるものを、紙1枚の平面上に図示しているだけなので、その幅を幾らにすべきとの根拠は無いのですが、今まではちょっとゲージに拘って、車輪の最大幅近辺として 12mm にしていました。ところが、実物の写真をよく見ると台車の最大幅部分は車幅とほとんど同じくらいあります。それに、 12mm ですと飾った時の有効接地面積が狭くなり安定性に欠けます。
 そこで、今回 14mm まで台車幅を広げてみました。モハ34の作例でも台車部分のディテールが良く見えバランスも良くなったように思うのですが、いかがでしょうか。
 ただし、このような大雑把なモデルとは言え、基本的な部分の標準寸法を変更することには互換性上問題があると考えておりますので、従来どおりの 12mm 幅でも製作出来るよう、ベース部分の寸法は変更しないこととしました。また、台車幅も 12mm、14mm を独立して任意に選べるように、別部品として1枚のシートにまとめたものを別項に掲載しましたので活用してください。

飯田線の旧形国電(その2)

 飯田線の車両が2種類だけと言うのはちょっと寂しいので、追加することにしました。編成に変化を付けるため、荷物電車を含んだペアを選んでいます。
 クハユニ56002~004は、モハ40系の亜種であるモハ60系のクハニ67が原型となっておりノーシル・ノーヘッダーのモダンな感じのする車両です。ペアを組むクモハ54006もリベットなしの車体なので、なかなかバランスのとれたペアではないでしょうか。
 ところで、前回のクモハ54とクハ68の組み合わせの時と電動車、制御車の偶数、奇数の関係が逆になっています。したがって、床下器具の配置が若干異なっているはずなのでその辺も考慮してみました。ところが、固有の車番に関する資料は集まりづらく、正面の写真は結構あるのですが、(床下器具の配置までわかる)側面の写真が以外と少ないことに気付かされます。実車の資料が直接ない場合は、次なる手段として比較的考証がしっかりしていると思われる模型製造販売業者のHP等で同種の車種の完成写真を見て推定すると言った方法をとりました。要するに結論は例によって「いい加減だから信じないで」と言うことでお許し下さい。また、連結面寄りに便所が増設されていると思われるのでそれに合わせた設定としていますが、その辺も定かではありません。
 さて、荷物車と言うと、ちょっと引っ込んだ荷物室ドアとか窓の保護棒などが特徴ですが、保護棒の方はそれなりに感じがでたと思っています(ただ、描き込むだけじゃないかとおっしゃっても多少の工夫はあるんですヨ)。荷物室ドアのほうですが、少なくとも客室ドアよりは内側にしようと思い、今回のような方法を採りましたが、組み立てるのに苦労が多い割にあまり目立たないようです(まあ、自己満足の範囲かな)。
 型紙の日付にあるように、型紙自体はかなり前に完成していたのですが、9月中は公私ともに忙しかったのと、9月末にパソコンのグレードアップを実施したので環境移行に手間取ったりして試作することができなかったためアップが遅くなってしまいました。そんなわけで、クハユニ56003のみを超特急で組み立ててみた次第です。(2004-10-18追記)

モハ43系

 「関西国電を代表する20m級平妻車モハ43系がいよいよ登場」と言うと聞こえが良いのですが、このところ制作が停滞ぎみだったので、従来の作品を元に比較的楽にモデル化できるものとして(純正の)モハ43系を選んでみました。勿論、冒頭に書いた文言も決して嘘ではなく、関東のモハ32系に対して、関西の初の長距離用20m級電車としてファンの間では人気の高かった車両です。
 平妻型の車両はモハ34で既に制作していますので、これをベースにしてまずモハ42を作りました。長さは実車が 19200mm なので 128mm となります。窓等はモハ32系の部品を流用しました。モハ42を片運転台にすればモハ43になります。さらにパンタを取って床下器具を変えればクハ58になります。クロハ59は窓配置を若干いじってやる必要がありますが、クハ58から作りました。今回クハ58とクロハ59は通風器増設型、さらに運転台側正面の左側窓に中桟のあるタイプを想定しています。

モハ73系

 常用のプリンタの設定を変えていないのですが、PCの中身を換装して以来、従来と同じ発色をしてくれなくなってしまいました。これまた常用のトチマンの紙ではインクがかなり紙に吸収されるため、光沢紙に印刷した場合と色合いが全然違ってしまって、特にマゼンタ系の鮮やかさが全くと言っていい程出なくなってしまうことが前から気になっていました・・・何が言いたいかと言うと「ぶどう色2号」の再現が今ひとつうまくできていないので、この際設定を変えてみることにしました。
 それで題材として「ぶどう色2号」に塗られていた車両のうち、戦時中から戦後を代表する通勤型国電として活躍したモハ73系を選んでみました。改造車、新造車取り混ぜて1400両を超える大所帯であり、どの車種にするか迷うところですが、まずは一番モダンなところで、新造の全金属製920番以降としました。クハ79とモハ72が該当しますが、モデル化した窓隅にRが無いタイプは、クハ79920~923及びモハ72920~924と少数派で、史実に忠実な編成を組もうとするとちょっと無理があるかもしれませんが、作画が楽なのと個人的にはRの無いタイプのほうがすっきり見えて好きなので最終的にこれらを選択しました。
 肝心の「ぶどう色2号」の色合いですが、印刷してみないと最終的な発色の具合が判らないのため、何枚か紙を無駄にしましたが、型紙の下部に示した設定で、なおかつプリンタのγ値を 2.2 として印刷しそれっぽくなったような気もします(何か阪急色に似て無くもありません)。表面コーティングされた紙に印刷した場合はさらに極端に赤っぽくなってしまうかもしれないので、「印刷時の発色について」を参考に調整して下さい。屋根の色もパンタグラフ周りの配線を際だたせるためちょっと濃い目の灰色に変更してみました。
 車長は、実車が19500mm(連結部250×2を足して丁度20m)でモデルでは130mmとなります。それにしても、妻板の形状と言い傾斜窓と言いほとんど101系ですね。

モハ73系(2)

 すぐ上の記事でプリンタの調子が悪いと書きましたが、大分旧式のモデルとなってしまったので、この際、新機種に買い換えることとしました。今度はキャノンにしてみましたが、どちらにしても色調は再設定が必要となるので、再々度「ぶどう色2号」をいじってみることとしました。
 73系の未モデル化分としてクモハ73とサハ78を選びましたが、ついでにクハ79とモハ72も新色設定の物を起こしました。さらに切妻型の車両だとあっさりし過ぎているので、パンタグラフのイラストにちょっと手を加えてみました。
 クモハ73は種類が多いので一応全金属製改修車とはしましたが、特定の車番を参考としたわけではなく、最大公約数的モデルとなってしまいました。奇数車と偶数車のコンバーチブル・キット風にしていますが、下回りをひっくり返すのと、正面妻板にジャンパ栓納めが有るか無いかの違いで表現しています。
 サハ78は全金属製改造車ということで、78500をモデル化してみましたが、ベンチレータが8個という特殊な形態で他に例がないため、通常のベンチレータ7個のタイプもいずれ制作するつもりです。
 実際に有ったであろう編成として、クハ79+モハ72+サハ78+クモハ73の4連が考えられます。ところで貫通幌は片持ち型となっているので、連結状態では1/150換算で 3.3mm となるので厚くしたものを作ってみました。この場合、偶数先頭車寄りの連結面のみに取り付けます。

101系

 73系920番代を作ってみると、外形形状はほとんど次世代の新性能通勤電車の代表格である101系と同じであることに気付かされます。
 そこでちょっと頑張れば、101系ができるだろうということで作業を始めましたが、パンタグラフとか台車とか新しく作画しなければならないので以外と時間を取られてしまいました。
 それに例によって連結面や床下機器に関する資料があまりありません。クモハ101とモハ100については、昔購入したTMSのスタイルブックに載っていましたのでそれを参考としましたが、クハとサハについてはWebサイトを捜してもデビュー当時の写真はあまり無く、一部類推になってしまっています。
 編成については、あちこちのサイトに記載されていますので、ここでは特に解説しません。一応、全形式あるので、どの編成にも対応できると思います。

113系0番代

 年度末で本業のほうが多忙となり、趣味に時間を割けない状態が続いていたところ、さらに4月の人事異動で転任となってしまったので、通勤時間が一挙に往復で2時間も増えてしまいました。
 そんなわけで、こちらの作業はもっぱら週末に集中して行うようにしましたが、なかなか進捗が思わしくありません。今回の113系も台紙の日付を見ていただければ分かるとおり、2月末から構想を練っていますが、前面形状再現の難しさも手伝って、リリースまでに随分時間がかかってしまいました。
 当初の「誰でも手軽に編成を楽しめる」と言ったコンセプトから多少外れてきて製作の難易度が上がってしまいましたが、所謂、東海型の面構えを持つ車両を一度作っておけば色々と応用がききそうなのでちょっと気張ってみました。
 111・113系はバリエーションが豊富ですが、モデル化したのは113系の基本形である0番代から通風器が押込型へと変更されたタイプを選んでみました。正面のヘッドライトも所謂「大目玉」と呼ばれた2灯式で、後のシールドビームのものより一層東海型の特徴を表しているように感じられます。

南海電鉄 モハ1201

101系以来、モデル化の対象が曖昧になってきましたが、あまり堅いことは言わないこととしましょう。ついでに悪乗りして私鉄シリーズ第2弾です。もっともかなり前からこの車両は作るつもりではいたのですが新性能電車に入れ込んでいたので日の目を見るのが遅くなりました。
 デハ230にちょっと手を加えれば出来るかと思っていたのですが、微妙に台車の形状も違いますし、特徴のある正面のベンチレータをどうしようかと悩んだあげく、結局面倒臭くなって外形を屋根に描き込んだだけで誤魔化したりで手抜きとなってしまいました。
 作例の写真では台車の高さが少し不足していますが(デハ230の寸法のままで作ってしまったため)型紙は修正してありますのでご心配なく・・・。
 実車は、塗装と言い、形状と言い古き良き時代の私鉄そのものを彷彿とさせるものですが、モデルでそれを再現出来ていると感じていただければ幸いです。

101系床下機器

 上記のように101系の床下機器に関しては資料が不十分だったため形状、配置に疑問を残したままだったのですが、鉄道関係の情報週刊誌「鉄道 DATA File」の69号に101系量産型の側面図が載っていたので、それを基にクハ101、クハ100、サハ101及びサハ100の床下機器を修正してみました。
 モハとクモハについても当然図が載っていましたが、MG が111系の物と類似の形状で示されおり、他の資料によると初期タイプには試作車(90系)と同じ形状の物が装備されていたのではないかと思われますので、現在の型紙を変更するのは止めておきました。また、ATS の装備に関しても調査不足で装備の実態が掴めなかったので、描画はしておりません。
 ところで、同誌では色々な形式の車両の側面図を左右両側とも掲載し続けてくれているので資料として有効活用できます。ただ、図のサイズがかなり小さく、床下機器の細部は残念ながら把握できないので別資料によるか類推することとなります。それでもそれぞれの機器の配置及び相対的大小関係が判るので小生のペーパークラフト用としては十分な物と言えるでしょう。

クモニ13 (2種)

 拙作のブログ「未那識2」の記事で約束したとおり、クモニ13をアップしました。初めは切妻の飯田線色のクモニ13025のみ作るつもりでしたが、旧モハ34から改造されたクモニ13002~の端正な姿も気に入ったの2種作って比べてみることにしました。
 クモニ13005用のDT10は久々の台車制作となりましたが、勘が戻るまで大変でした。作例の写真では切妻の屋根寸法を低くし過ぎたため、屋根との接着部の処理がうまくできていません(そちら側の写真は見せていませんが)。1/150での基準寸法を既に決定したつもりでいたのですが、最近、0.1mm 単位まで寸法に拘りだしたので昔の寸法を見直してみるとちょっとおかしい部分もあるので逐次直していっています。
 クモニ13005の方は特に問題なくできあがりました(アップの写真であら探ししない限り?)。

73系 (2)

 実はこのテーマはかなり前から温めていて上記の73系(2)よりも先に一部の車両の制作を始めていました。
 きっかけは、芝生將行さんのホームページ「我が心の飯田線」(残念ながら現在は閲覧できません)で見付けた片町線の写真、雨に煙る中のクハ79のオレンジ・バーミリオンの面構えが妙に印象に残りました。解説を見ると、クハ79923+モハ72165+モハ72+モハ72+クハ55035(大ヨト)となっています。そして、幾葉か先の写真に同じ編成をクハ55035側から撮られた物が掲載されています。中間のモハ72の番号は判りませんが、戸袋窓の形状、台車から昭和27年度以降の新製モハ72のように見えます。早速、この編成を再現することに決め、クハ79923は既に制作していたクハ79920番台の色変えでしたのですぐに型紙を作りました。モハ72165は920番台を利用して床下機器をクモハ73から転用の旧タイプの配置に変え、次に3段窓タイプのモハ72500番台を制作しました(上記73系(2)の色変えです。片町線色ということで車番は514としました)。これでモハ72は揃うことになりますが、史実をちょっとひねってどうせならモハ72は全部違うタイプにと思いモハ63からの改造タイプも加えてみることとし、プロトタイプとして同じサイトに写真のあったモハ72151を選んでみました(これも同じく上記73系(2)の色変えですが、ドアの1つを鋼板、Hゴムタイプとしています。反対側は不明でしたが対象であると仮定しました)。後はモハ55035ですが、これはそのままコピー、色変えで対応できるベースモデルがありませんでしたが、半流の基本寸法に変わりはないので、新たに制作しました。なお、モハ72151は屋根高さが少し深いので、展開図での幅を従来の 22.0mm から 22.2mm にしてみました。クハ55035についても、今までの半流の組立時に寸法が足りないような気がしていたので同じく  22.2mm を採用してみました(実際にはモハ72よりもさらに深いのですが、弧の形状が違うので展開図での差はあまりないようです)
 ところで作例の写真でははっきり判りませんがクハ79923のみ型紙の印刷時期が異なっているので色味がちょっと違っています。また、同時期にクモハ73の色変えも作ったので、作例写真はありませんが型紙はアップしておきました。

クモル24 クル29

 実物は非常に地味な存在ですが、モデルの世界ではこの特異な形がかえって魅力的ではないかと思って約40年経って(昔HOゲージのモデル製作をしたことがありました)再度チャレンジと言うことになりました。実車では改造の基となったのがクモハ11(さらに遡ればモハ30)なので、窓開口部の高さが以後の国電の標準からするとちょっと低めとなっています。したがって使い回しできる既成の車種がないので「一から作図」と言っても窓の数もドアの数も少ないので大したことはありません。むしろ、無蓋部をどうやって作ろうかと悩んだ結果、ベース部分を2枚貼り合わせ、さらに上から蓋をする方法としました。ちょっとゴチャゴチャしていますがある程度の強度を持たせるための措置ですのでご了承ください。
 台車はクモニ13025のもの、床下機器はクモニ13005のものをそれぞれコピーして用いました。クル29の方は例によって資料が乏しいので、写真等を参考にそれらしく床下機器を描いておきましたが信憑性は薄いです。
 あおり戸の受け金具がないなど細かいことを言い出したらきりがないのですが、まあ、それらしい雰囲気は出たのではないかと思っております。

113系(2)

 仕事(本職)が多忙を極め、更新できずにいたのが気になっていたのですが、113系0番代のシリーズを完結させる意味も含め、サハとサロを作って見ました。いずれもデビュー当時の空調無しの姿ですが、特にサロ110は改造車ということで、年代毎の資料が乏しく、例によって床下機器の考証はいい加減です。ただ今回サロ110用の台車 TR58を新たに描きおこしていますのでそこだけ注目してください。
 それにしても、本シリーズのペーパークラフトを作るのも久しぶりで、妻板の貼り付け位置が大分曲がってしまいました。斜めからの写真を撮ると目立つので、今回は真横からの写真だけで誤魔化しています。
 0番代を終えたので次は・・・?

113系1000番代

 0番代からの色変えと言うことで、簡単に考えていたのですが、作業を始めると色々と旧作の不備が目立ち、結構、手を加える結果となりました。
 まず、色変えですが、単純に色の変更のみではなく、湘南色と横須賀色で塗り分けの幅が違うことは有名な事実ですので、その点の変更から実施しました。側面は良いとして、正面とそれにつながる乗務員扉上の処理はちょっと複雑な図形の変更となりますので、それなりに手間がかかりました。
 パンタ周辺にヒューズボックスが追加になった事は本文の説明でも述べたとおりです。
 基本寸法関連では、裾の絞りに対して側面の高さ(紙幅)が足りないことが、サロ110、サロ111等を組み立てたときに判ったので、左右0.1mmずつ伸ばしてみました。また、正面肩の部分から滑らかに屋根へのカーブを出せるように正面部品に切り込みを追加し、折り曲げ線を自然に入れられるようにし、その部分が浮いてしまわないように、連結部品に接着するための糊代部分の幅も広げました。
 クモル24からの試みとして、側面下部に補強用のリブ?を追加しています。また、幌については最初から標準部品として簡易幌を描き加えました。(これらも組立説明書で述べているとおりです)
 明らかな間違いの修正として、クハ、サハの台車はTR62なのでディスク・ブレーキですが、モハのDT21Bからブレーキ・シリンダーと外側のブレーキ・シューを取り除いただけで、内側のブレーキ・シューが描いたままだったのでそれを削除しました。
 逆に言うと、前作の0番代がまだまだ不完全だったということで、そのうちに暇を見てそちらの型紙も修正更新していくつもりでいます。

103系(山手線)

 103系の初期量産車です。101系のコピーワークで色変えくらいにに思っていたのですが、パンタグラフ付きの電動車が101系の偶数型番から奇数型番に変わったお陰で、1-2位側にあったパンタグラフが3-4位側に移り、それに伴って配管、ステップの配置が左右逆になっています。正面及び電動車側面戸袋上の空気取り入れ口は元々予定していたことなのでしかたないとして、床下機器も結構変更箇所が多く、結局考証に思ったより時間が掛かりました。それでも実は、型紙はほとんど1年間に大部分出来上がっていたのですが、本業が多忙となり作例を作る時間がとれなかったので、アップがこの時期となってしまいました。型紙制作時から時間がたってしまったので、記憶が曖昧なところがあり詳細な記述ができなく申し訳ありません。